アーカイブ中核拠点構想
本拠点がそのモデル構築を目指すファッションデザイン・アーカイブについて、これが社会に如何に受容されてゆくべきかを示す必要から、本アーカイブの直接の運営拠点として想定する「アーカイブ中核拠点」の構想について示しておく。
本拠点が構想する「アーカイブ中核拠点」は、ファッションデザインに関する資料の情報(主にデジタル化された情報)を扱い、国内外の利用者によるこれら情報の円滑な活用を促進することを本務とする。
中核拠点は、本学和装文化研究所が中心的な役割を担いつつ、協力施設との連携のもとに運営される。
拠点が社会との間に持つ接点は、資料情報の「集約」「管理」「提供」の3つの活動にある。
A 集約:所蔵館からの公開可能データの一時預かり、未発掘資料調査を通じて、データを集める。
B 管理:集めたデータを保管することで、元データのバックアップ機能を果たす。
C 提供:資料データの円滑な利活用を促す機能(ポータルサイトなど)を検討、構築し、運営する。
なお、これら活動を進めるには、前提として協力施設間の交流が不可欠である。中核拠点が中心となって、訪問調査やセミナー、共同で行なう資料調査などを行ない、これらのネットワークの拡大と維持に努める。
本事業に関わるすべての活動の基盤は、所蔵施設、所蔵個人との「人的な繋がり」である。これを築き、持続させることが、中核拠点構想の中軸に位置付くべき基本活動であると考えている。